複数の診療科を受診中に精神科を追加するには?他科との連携・オンライン受診のポイントを解説

内科や整形外科など複数の診療科に通いながら、「気分の落ち込みや眠れない夜が続いている」「精神科にも行くべきかもしれないけれど、今さら追加するのは難しいのでは?」と迷っている方は少なくありません。この記事では、複数科受診中に精神科を加える際の手順・注意点・他科との連携方法をわかりやすくご説明します。

内科、整形外科、婦人科……さまざまな診療科に通院しながら、心の不調も気になり始めた、という方は実は多くいらっしゃいます。「身体の病気があるのに精神科まで受診するのは大げさではないか」「複数のクリニックにかかることで、薬が増えすぎてしまわないか」そんな不安を抱えて、受診をためらっている方もいるのではないでしょうか。

実際には、身体疾患と精神疾患は互いに影響し合うことが多く、両方をきちんと診てもらうことが回復への近道になるケースが少なくありません。慢性疼痛を抱えるうちにうつ状態が現れたり、糖尿病の管理ストレスが不安障害につながったりと、身体と心のつながりは医学的にも広く認められています。

この記事では、すでに複数の診療科を受診している方が精神科を「追加」する際に知っておきたいこと——受診のタイミングの見極め方、他科のかかりつけ医との連携方法、薬の重複リスクへの対処法、そして北海道でのオンライン診療の活用法まで——を、精神科専門医の監修のもとわかりやすくお伝えします。

複数科受診と精神科——「追加」が必要になるのはどんなとき?

精神科・心療内科を「追加受診」が必要になる状況は、大きく二つのパターンに分けられます。

一つ目は、身体疾患の治療中に心の症状が現れてくるパターンです。たとえば、がんの告知後に強い不安・不眠が続く「適応障害」、慢性腰痛に伴い気力が落ちて「うつ状態」が重なるケース、甲状腺疾患や更年期障害に伴うメンタル症状などが挙げられます。身体疾患の主治医がメンタル面のサポートを担うには限界があることも多く、専門科への橋渡しが推奨されることがあります。

二つ目は、精神的な症状が先にあり、身体症状として現れているパターンです。頭痛・胃の不調・動悸・めまいなどで内科を受診したものの「異常なし」と言われ、改めて心療内科・精神科で診てもらうことで初めて「不安障害」「うつ病」などが見つかるケースです。日本では精神疾患の平均治療遅延(発症から適切な治療を受けるまでの期間)が数年に及ぶことも報告されており、早期に専門科につながることが非常に重要です。

厚生労働省の患者調査(2020年)によると、日本における精神疾患を有する総患者数は約614万人に上ります。このうち、他の身体疾患を同時に抱えている「身体合併症」のある患者さんも決して少なくなく、内科・整形外科・産婦人科等の通院中に精神科を追加受診するケースは日常的に見られます。

追加受診を考えるサインとは?セルフチェックの目安

「自分は精神科に行くほどではないかも……」と思っている方でも、以下のような状態が2週間以上続いている場合は、一度専門家に相談することを検討してください。

これらは、DSM-5(アメリカ精神医学会の診断基準)やICD-11(WHO国際疾病分類)に基づくうつ病・不安障害・適応障害などの診断基準に照らし合わせたときに見逃されやすい症状です。上記のいくつかに心当たりがある場合、精神科・心療内科への相談は決して「大げさ」ではありません。

「身体の病気があるのだからメンタルが落ち込むのは当然」と自分に言い聞かせて放置するのは要注意です。うつ状態や不安障害は、身体疾患の治療効果を下げたり、回復を遅らせたりすることが研究で示されています。心の症状も、身体の症状と同様に、適切な治療が助けになります。

他科のかかりつけ医にどう伝えるか——連携のコツ

精神科を追加受診しようと決めたとき、多くの方が迷うのが「今の主治医への伝え方」です。「気を悪くされないだろうか」「精神科なんて、と思われないか」という心配もあるかもしれません。しかし、現代医療において診療科横断的な連携は標準的な考え方であり、多くのかかりつけ医は患者さんが精神科を受診することをむしろ歓迎します。

かかりつけ医への伝え方のポイント

精神科受診時に伝えるべき情報

精神科・心療内科を初めて受診するとき、以下の情報を整理しておくとスムーズです。

薬の重複・相互作用リスクにどう対処するか

複数の診療科を受診している方が精神科を追加する際の現実的な心配として、「薬が増えすぎること」「飲み合わせが悪い薬が出ないか」という点があります。これは非常に正当な懸念であり、医療者側も十分に注意を払うべき重要な問題です。

精神科で使われる薬(抗うつ薬・抗不安薬・睡眠薬など)の中には、他科の薬と相互作用を起こす可能性があるものがあります。たとえば、血液をさらさらにする薬(抗凝固薬)と一部の抗うつ薬を併用すると出血リスクが変わることがあるなど、組み合わせによっては慎重な管理が必要です。

リスクを減らすための具体的な対策

ポリファーマシー(多剤服用)は高齢者を中心に社会問題となっており、厚生労働省も「高齢者の医薬品適正使用の指針」を策定しています。精神科を追加受診する際は、むしろ「薬の全体像を見直す良い機会」と捉えることもできます。精神科医と他科の主治医が情報を共有することで、不要な薬を整理するきっかけになる場合もあります。

精神科での診断と治療——どんなことをするの?

精神科を初めて受診するとき、「何をされるのだろう」と不安に感じる方もいらっしゃいます。基本的には、問診(医師との会話)が中心です。血液検査や画像検査のような侵襲的な検査は通常行いません。

診断の流れ

初診では、現在の症状・いつから始まったか・日常生活への影響・これまでの病歴・家族歴・生活環境などについてお話を伺います。必要に応じて、標準化された質問票(スクリーニング尺度)を使うことがあります。うつ病のスクリーニングにはPHQ-9、不安障害にはGAD-7などがよく用いられます。診断はDSM-5またはICD-11の基準に基づいて行われます。

薬物療法

精神科における薬物療法は、症状・診断・身体状態・他科の薬との兼ね合いを総合的に判断したうえで、一人ひとりに合った薬を選択します。たとえばうつ病・不安障害では、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)や選択的セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)などの抗うつ薬が第一選択となることが多いです。ただし、これらの薬が他の薬と相互作用しないか、身体疾患に影響がないかを確認したうえで処方されます。薬の効果が現れるまでには一定の期間(おおむね2〜4週間以上)が必要なことが多く、焦らずに服薬を続けることが大切です。

精神療法(心理療法)

薬物療法と並んで、精神療法も重要な治療の柱です。認知行動療法(CBT)は、うつ病・不安障害・パニック症など多くの疾患に対してエビデンス(科学的根拠)が確立されており、日本でも保険適用で受けられる場合があります。認知行動療法では、気分や行動に影響する「思考のクセ」に気づき、より柔軟な考え方に変えていく練習をします。身体疾患を抱えながら心理的な苦しさを感じている方にも、生活の質(QOL)を向上させる効果が期待できます。

北海道でオンライン診療を活用するには——通院中の方にこそおすすめ

すでに複数の診療科に通院している方にとって、「また新たに通う先が増えるのは体力的・時間的に難しい」と感じることは自然なことです。特に北海道では、医療機関が集中する都市部から離れた地域に住む方や、仕事・育児・介護で外出が難しい方にとって、通院の負担は決して小さくありません。

そのような方に活用を検討していただきたいのが、精神科・心療内科のオンライン診療です。北海道オンラインクリニック(医療法人鳳應会)では、精神科専門医・精神保健指定医によるオンライン診療を提供しています。スマートフォンやパソコンを使って、自宅や職場から診察を受けることができるため、通院の負担を大きく減らすことができます。

オンライン診療では、初診・再診ともに問診・診察・処方(一部条件あり)が可能です。また、他科の主治医への情報提供書の作成対応や、薬局との連携なども行っています。「まずは一度話だけ聞いてみたい」という段階からでもご相談いただけます。すでに内科や整形外科など他の診療科に通院中の方も、現在の服薬リストやお薬手帳の情報をオンラインで共有することで、安全な診療につなげることができます。

北海道オンラインクリニックでは、北海道内に在住・在勤の方を対象にオンライン診療を行っています。他科との連携を大切にしながら、一人ひとりの状況に合わせた丁寧な診療を心がけています。初診のご予約・お問い合わせは公式サイトよりお気軽にどうぞ。

受診を迷っている方へ——「追加」することは「弱さ」ではない

「身体の病気でいろんな病院に通っているのに、精神科まで行くなんて」と思う方もいるかもしれません。けれど、それは少し考え方を変えてみてほしいのです。

身体の病気と心の病気は、別々のものではありません。慢性疾患のストレス、痛みとの闘い、先行きへの不安——これらが心に積み重なることは、医学的にも十分に理解されています。精神科を受診するということは、あなたが「もっとよくなりたい」「自分の状態をちゃんと把握したい」と思っている証拠です。それは弱さではなく、むしろ賢明な判断です。

日本では精神科への受診に対するスティグマ(偏見・差別意識)がいまだ残っていると指摘されており、厚生労働省もその解消に向けた啓発活動を続けています。「精神科に行く=重い病気」というイメージは必ずしも正しくなく、軽度の症状から気軽に相談できる場所が精神科・心療内科です。

一人で「これくらい我慢すれば……」と抱えてきたものがあるなら、ぜひ専門家に話してみてください。話すだけで、少し気持ちが楽になることも多いものです。そして、あなたの治療全体がより良い方向に向かうきっかけになることもあります。

もし通院の時間が取りにくい場合は、オンライン診療という選択肢もあります。大切なのは、「まず相談してみる」という一歩を踏み出すことです。

まとめ

北海道オンラインクリニックについて

北海道オンラインクリニック(医療法人鳳應会)では、統括医師・道塚瞬が 日本専門医機構認定 精神科専門医および 厚生労働省 精神保健指定医の両資格を有しており、 初診から必ず専門医が担当します。

「近くに専門医がいない」「通院が大変」「プライバシーが心配」という 北海道全域の方々に、自宅から質の高い精神科医療をお届けするために、 オンライン遠隔診療を提供しています。

監修医師 道塚瞬

監修医師

道塚 瞬(みちづか しゅん)

北海道オンラインクリニック 統括医師

厚生労働省 精神保健指定医 日本専門医機構認定 精神科専門医

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